アドテクざっくり入門

adventar.org

夏から秋にかけてアドテク関係の企業にインターン色々行ってたので、簡単にアドテク周りの概念、用語をまとめたいと思います。
(まあどれもアドテクに関したインターンではないんですけど)

そもそもアドテクとは

アドテクノロジーの略です(Ad Technology)
まんま広告技術のことを指します。スマホの下に出てくるやつとか、右上の四角とか左に帯になって出てくるやつとかを表示するために色々してる技術と思えばいいと思います。
今回はその中でもDSPSSPについてざっくり説明したいと思います。

DSP

Demand Side Platformの略です。
ここで言っている"要求側"(Demand Side)とは広告主のことを指します。
広告主とはつまり、アプリなどの商品に関した広告を出したい会社のことを指します。
DSPとはこの広告主が広告を出す際にその広告の費用対効果をできるだけ高くするためのサービス・ツールになります。

主な利用の流れ

利用するDSPにもよりますが

  1. 広告主が広告に関する情報(広告のターゲット層、ジャンル、出稿金額など)をDSPに登録
  2. DSPは、複数の広告主の広告候補の中から、サイトを利用しているユーザに適していてかつ、出稿金額が一番高い(2番目の所もある)広告をSSPに送信する(SSPの項で後述)
  3. 広告主はDSPの管理画面で今までの広告表示実績を基に出稿金額などを調整して利益の最大化を図る

ざっくりこのような感じになっています。 1でいう出稿金額ですが一般的に広告が表示される際にはユーザの嗜好、年齢層、性別などが一致した広告の中からオークションがかけられます。
その中で一番出稿金額を高く設定した広告をサイトに表示します。
つまり私達が適当にネットサーフィンしたり、アプリを使っている中で広告が表示されたらそのたびにオークションがかけられて、広告の落札が起きているわけですね。

処理の高速化

当然その、[ユーザ種別から広告ジャンルを割り出す→最高額で落札された広告を表示]という一連の処理が遅いと、サイトやアプリの利便性が下がったり、広告が表示される前にユーザがそのページを離れたりスクロールして見えなくなってしまう場合があります。
ですので、大量のトランザクション、データ処理の高速化のためにDBを分散させたり、並列処理の得意な言語を使用してなるべく応答性を高め機会損失を少なくするのがアドテク業界では必須の要件になります。
アドテク業界でGoやScalaなどの言語が多く使われているのはこういった背景によるものなんですね。

SSP

DSPに対してSSPというものもあります。
Supply Side Platformの略でDemand SIde(要求側)に対してSupply Side(供給側)へのサービス・ツールになっています。
"供給側"(Supply Side)とは広告を表示する場を提供(供給)する側ということでメディアを持つ事業者のことを指します。
つまりはサイトだったり、アプリだったりです。
ここ(はてブロ)とかもそうですね。
メディアは広告を表示する 枠≒場所 を広告主に提供します。 メディアはなるべく高い値段で広告枠を販売したいのでそれを実現するためにSSPが存在します。
SSPは複数のDSPやアドネットワークを集約し、そのなかで一番出稿金額が高いDSPから送られてきた広告をメディアに送信します。
そして、その広告をメディアが表示することで一番高い価格で広告枠を売ることができます。

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画像拝借先(DSPSSPについてもう少し詳しく書いてあります)

アドテクで使われる主要な指標

最後にアドテク界隈でよく目にする指標をまとめて終わりにしたいと思います。

略称 名前 意味 備考
PV Page View ページビュー数 ページ表示回数
IMP Impression 広告表示回数 二秒以上画面に表示されていたらカウントされる等
CV Conversion 目的達成回数 課金、起動、商品購入など広告によって目的は異なる
CTR Click Through Rate 広告クリック率 Click数 / IMP
CPC Cost Per Click クリック一回あたりの料金 出稿金額 / Click数
CPA Cost Per Acquisition コンバージョン一回あたりの広告費用 出稿金額 / CV
CPM Cost Per Mile 広告を1000回表示させる費用 出稿金額 / IMP * 1000
RPM Revenue Per Mile 広告が1000回表示されたときの見積もり収益 見積もり収益額 ÷ PV x 1,000
CVR Conversion Rate 目標達成率 Click数 / Imp